音楽家がみると世の中は
このように見えてくる
不思議!
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■200号を突破した、あのメルマガのバックナンバー012号
竹久夢二
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「つれづれ音楽生活のすすめ」 VoL. 00012
作者:ヴォーカリスト 牧野 俊浩 04/01/05
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■今日のバイブレーション■
いい時代のうたを、こころの中に繰り返すことが、どうしても必要になった。
(竹西 寛子:作家)
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●今日のバイブレーションから思い浮かんだ事●
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竹西さんは、昨年、第56回野間文芸賞を受賞された作家である。
36年前に作家デビューをされて以来、現代文学と古典との関係を評論という形で著述されてきた。
今回は和歌のこころを、源氏物語や蜻蛉日記、伊勢物語などにみられる、人に贈る歌と返す歌のなかにさぐったものであるらしい。
素材は受験時代に、ちょいと歯型をつけたくらいで、そのままになっている名作ばかりであるが、こういう切り口でこられると、ちょっと、始末をつけておきたくなる。
上記ヴァイブレーションは受賞時のコメント。
ここででしるされた「うた」は、間違いなく和歌をさすのであるが、歌唱の「うた」に関しても、同じことが求められているはずだ。
音は、色も香りも風景も再現することができる。
例えば童謡は、こどもにとっては、身体やこころを動かすための練習として意味があるが、シニア世代にとっては、人生を追体験することのできるタイムマシーンとなる。
すべては、童謡や唱歌を歌ったあの頃の延長線上にあることを、あるがままに受け入れること。音楽療法の中で、このジャンルが果たす役割の最大の効果はここにある。 他のジャンルの「なじみの歌」も多かれ少なかれ、その意味をもつ。
いつものことながら年末に放映される「懐メロヒットパレード」、なぜだかわからないけど、最近気がつくと、チャンネルが勝手に(?)合っていて、未来を意識する歌い手の僕としては、全く戸惑うのだが、まあ、自然とそのような効果を期待する年齢になってきたということか。
せめて、今回の受賞作ほどの、きちんとしたコンセプトで番組作りがなされていれば、家族の手前、おおいばりで、番組欄でそこに赤丸を記す事ができるのだが・・
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■おすすめ■(竹久夢二)
昨年は、映画の小津安二郎監督、作家の小林多喜二、林芙美子、詩人の金子みすず、草野心平、版画家の棟方志功といった方々の生誕100周年でした。
1903年=明治36年。草野心平さんは、学生時代に講演会を拝聴したり、
それから何年かたって、氏の主宰する天山文庫がある山奥の村で、車座になって杯を頂戴するチャンスがあったものですから、どうも他の方々と同世代の人という感覚が生まれません。
他の方々に関しても、僕自身が感じとる時代は、それぞれ微妙に違うようです。
竹久夢二・・この方と皆さんの距離感はいかがなものでしょうか。
「宵待ち草」が夢二の作詞・作曲ってご存知でしたか。
夢二に関してなら、下記サイトがおすすめ
http://www.kjps.net/user/tk-fukui/yumeji/yumeji.htm
本年は生誕120周年を記念して、下記の日程で夢二の代表作による展覧会が開催されるとのことです。
3月17日~29日 東京・日本橋高島屋 10月 6日~18日 横浜高島屋
今回のおすすめとしてこの情報を掲載するには、わけがあります。
私の暮らす埼玉県所沢市と竹久夢二との関係・・結構深いのです!
彼は、所沢嘱託の広告デザイナーであった時期があるのです。「湖月縮」という所沢特産の織物を売り出すためのポスターや、飛行機発祥の地を歌う「所沢小唄」の挿絵として、大正ロマンを漂わす、例の美人が描かれています。
(中山晋平作曲というのも、ちょいとしたものでしょ!)
「所沢小唄」(永井白湄作詞・中山晋平作曲)絵 竹久夢二
翼(つばさ)かりたや 乙女(をとめ)のこころ
空に飛行機 けふも見ながら 機(はた)を織(を)る
ところ名物 湖(こ)月(げつ)縮(ちぢみ)に 飛行場
HTMLメルマガなら実際に画像を見ていただけるのですが、残念!
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■今日一番の耳ご馳走■(マスキング)
人間は二つ以上の音を同時には聞いていない。
ちょっと哲学的な発想ですが、どうもそのようです。
・・コーラスを聴いているとき、鼓膜はどんな状況になるの・・・
微細な部分は、このメルマガではさておき、耳鼻咽喉科の先生に確認をした方が無難・・かも・・。
でも、ある音に焦点をあてて聴いているということなら分かりますね。
音風景という言葉があります。サウンドスケープとも称されますが、その場で聴こえるすべての音を素材にした一種の風景です。
行政単位でそれを整える試みもいくつか知っています。
街ぐるみで、音風景を整えるのは大変な経費と、高い住民の意識が必要になります。それが、不可能ならばということで、日常的に用いられているのが、マスキングという手法です。
例えば、喫茶店でのBGM、これもマスキングの一種です。
他のグループの話し声を気にせずに、喋ることができるのも、実は、このBGMが効果を発揮しているのです。耳は自分たちの話し声やこのBGMに瞬間的に焦点を絞り込みながら、自分たちの世界を作り上げているというわけです。
他の音や別の周波数を流す事で、必要のない音(この場合は他のグループの喧騒)をマスクする(覆う)という術。
でも、マスキングするための音楽や、音量には十分にご注意を。
先日、ラーメンを食べたくてはいった中華食堂には全く閉口してしまいました。
多分、店主の趣味なのでしょうが、大音量でロック風ダンスミュージックが延々と流れ、それぞれの話が聞きづらくって、お互いが大声で話しているから、もう戦場!
こちらも負けじとわめき続けた喉に滲みるラー油の、なんと、悲しく、痛かった事か!
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●編集後記●
ただいまはNHK教育テレビで「詩のボクシング」高校生大会を鑑賞中。
制限ぎりぎりの中で、パフォーマンスをとりいれようとする動きもあるが、
これだけの出演者数の中では、かえって逆効果。
シンプルに声の力だけで押してくる作品が順当に勝ち上がってきているようで、心地良い。
バラエティばかりで食傷気味だった、脳内胃袋。
これで相当に正常化できそう。
今回のメルマガは、ちょっと長かったので、これにて失礼。
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■「つれづれ音楽生活のすすめ」 00012号 2004/01/05
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牧野俊浩は、音楽の力を伝えるために、全国でステージ活動をしたり、
高齢者施設で歌をきいてもらったり、お話をしたりしています。
そんな実績をもとにして1999年に一冊の本を書き上げました。
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但し一般書店では埋もれてしまっているでしょうねえ。
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音楽は言葉をこえて
何とかしてして他人の心に触れたいという願い
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第一章 癒しの時代
●今なぜセラピーなのか
●音楽の力
●音楽セラピーの役割
第二章 音楽セラピーとはなにか
●音楽セラピーの歴史
●能動的音楽セラピー
●受動的音楽セラピー
●新時代の音楽セラピー
第三章 青音協の役割
第四章 私のセラピー観
~共鳴としての音楽セラピー~
●多様性を取り込む
●ふれあい
●模倣から共鳴へ
●音楽環境
●メンタルハーモニー
●シェイクハンズ・シェイクハーツ
●右脳のはたらき
●リズム
●共鳴する声帯
●ハーモニー
●倍音
第五章 何を歌ってきたのだろう
~高齢者のための曲目リスト~
●あたたかい交流のために
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■百歌斉放
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ゴンドラの唄
宵待草
琵琶湖周航の歌
故郷
私の青空
月光価千金
胸の振り子
時には昔の話を
黄昏のビギン
酒と泪と男と女
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