音楽家がみると世の中は
このように見えてくる
不思議!
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■200号を突破した、あのメルマガのバックナンバー006号
ジューズハープ
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「つれづれ音楽生活のすすめ」 VoL. 00006
作者:ヴォーカリスト 牧野 俊浩 03/12/15
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■今日のバイブレーション■
世の中で一番難しいのは、オーケストラに演奏を始めさせることだ。
そのつぎに難しいのは、それを止めることだ。
(ハンス・リヒター:ドイツの指揮者)
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●今日のバイブレーションから思い浮かんだ事●
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先日のTVのニュースで、日本のピアノメーカーの苦境が伝えられていた。
追ってきたのは、中国のメーカーである。まず考えられるのが、人件費の安さ
である。前回の張さんの話では、一般的な中国人の年収が日本円で15万円。
10万円もあれば暮らしてゆけるとの話には、目まいがしたが、おそらく、そ
のような状況なのだろう。
工場で働く人たちのそういった給与が製造原価に反映されるわけだから
、当然販売価格は見事に安いものになる。
「でも、音はどうなの」。楽器であるからには、そういった視点での考察も
かかすことはできない。「で、タッチはどうなの」という声も聴こえてきそう
だ。短いニュース報道のなかでは、そのあたりは知る事はできなかった。
きっとインターネット上ではそういった商品は、もう流通がはじまっている
のだろうから、興味のある方は、直接ご確認ください。
ぼくが興味をもったのは、そのピアノを製造している会社が、すべての従業
員で構成するオーケストラをかかえているという事である。中国四千年の歴史
の中で、今回の張さんのような中国の伝統芸能での匠を多く輩出していること
は想像に難くない。二胡にしろ、三弦、琵琶、古筝の世界にも、すでに日本で
高い評価を得ているアーティストは耳にする。
しかし、今回の報道は西洋音楽を代表するピアノの製造に関わる人たちの話
であるし、尚且つ、西洋楽器によるオーケストラを構成しているのが、そこの
従業員一同だという事である。
民俗音楽独特の、微妙な音程に慣れ親しんだ耳が、平均律で構築される西洋
音楽の世界を、どう捉え、表現してゆくのか、興味はつきない。
音楽家が従業員になるのではない。一般の従業員が音楽家としての要素を、
兼ね備え始めるのである。
例によって、ぼくの事である。舞い上がり過ぎているのかも知れない。
と思いつつ、彼らの創り出すオーケストラの音に触れたいと思う次第。
今日のバイブレーションの解釈は、多様に、できるであろう。
ただ、ぼくは、始めは戸惑いながらも西洋の楽器を手にした彼らが、次第に音
楽の化身となって、一種の桃源郷を醸し出した時、そこにコーダを持ち込む指
揮者の勇気に、喝采は惜しまない。
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■おすすめ■(天使にラブソングを 2)
音楽を柱とした映画は数多いです。
映画ですから、音楽以外にも俳優(ちょっと古い言い方ですか)さんへの好み
も影響しますから、どれが一番とはいえません。でも好きなものはあります。
ぼくのお薦めは、「天使にラブソングを 2」です。ウーピーのゴスペルシャ
ウトも「1」に続いて、シビレル(これも古い!)けれど、クライマックスに
あるコンテストでの場面は、何度見ても泣いてしまう。
もとの悪童連が、なんとも素敵に、自由に、音楽をしている場面です。
ビデオで何度もみたけれど、そういえばTUTA-YAにサウンドトラック版があった
なあ・。いろいろな意味でコーラス好きの方は是非レンタルしてみてください。
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■今日一番の耳ご馳走■(ジューズハープ)
こういう場所にやってくると、いかに日常が無駄な音に支配されているか
がわかります。
晴れわたった日曜日。家内と近くの狭山湖へでかけました。
人出は結構あったのですが、場所が広いから、ほとんど耳に響く音は無し。
フワフワと夢の中を歩いていた時に、奇妙な音が。
橋の上のベンチに座って、湖面と空を交互に眺めながら一人の青年が、ジ
ューズハープを口にくわえて、無心に音を奏でていました。
鋼を加工したもののようで、音量を自在に操つる様に、かなりのテクニッ
クがうかがえ、彼の周りには怪しげなオーラが立ち込めている気配。
ジューズハープは「口琴」と称される民俗楽器です。その名の示すように、
唇で咥えた二重構造の板の片方をはじき、その音を口腔で反響させて、音量
や音程を変えてゆきます。アメリカンインディオのものはこのような鉄製で、
音の減衰や、立ち上がりが鋭角的なものが多いようですが、アイヌの方々が
竹でつくる「ムックリ」は、もっと柔らかな響きです。
今から25,000年前に、故郷から旅立ち、まだ地続きであった現在の
ベーリング海峡を渡っていったモンゴロイドたちが、旅の途中に定住してい
ったのが、イヌイットでありアメリカンインディアンであり、南米のインデ
ィオであるという説を思い出しました。日本に花開いた縄文文化との類似点
も、よく話題にされるところです。同じような楽器を愛する民族の系譜。
狭山湖をわたりゆく響きに、古代のロマンを重ねて,楽しめた一日でした。
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●編集後記●
今年もあと2週間あまり。なにかと気ぜわしくなってまいりました。
こういった時期になると、新しい事に手を染めるより、一年間でやり残した事
に、とりあえず片を付けていった方が達成感があるものです。
まず目に付いたのが、貰いっぱなしで、引き出しでお茶を挽いていた「ビー
ル券」。下戸ではありません。むしろ、そちらの方面は、人一倍自信があるの
ですが、6年前の、いきなりの「痛風」発作以来、「ビール」と聴くと、条件反
射で、左足親指付け根に、ズキンと痛みを感じます。見てみぬふりをしている
内に、なんと「ビール券」の団体様。総計17,000円となっておりました。
どうしたものかと、思案投げ首。
ありました!みつけました!ビール券で、酎ハイやら、ワインやら、お米やら
、買えるお店!
さがせばあるんですねえ。こんな良心的(?)なお店が。
狭山湖の帰りに、上記、やらやらご一党さんを車に積み込んでルンルンと帰宅。
はあやく こい こい お正月。
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■「つれづれ音楽生活のすすめ」 00006号 2003/12/15
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牧野俊浩は、音楽の力を伝えるために、全国でステージ活動をしたり、
高齢者施設で歌をきいてもらったり、お話をしたりしています。
そんな実績をもとにして1999年に一冊の本を書き上げました。
いまだにそこそこ売れ続けています。
但し一般書店では埋もれてしまっているでしょうねえ。
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音楽は言葉をこえて
何とかしてして他人の心に触れたいという願い
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第一章 癒しの時代
●今なぜセラピーなのか
●音楽の力
●音楽セラピーの役割
第二章 音楽セラピーとはなにか
●音楽セラピーの歴史
●能動的音楽セラピー
●受動的音楽セラピー
●新時代の音楽セラピー
第三章 青音協の役割
第四章 私のセラピー観
〜共鳴としての音楽セラピー〜
●多様性を取り込む
●ふれあい
●模倣から共鳴へ
●音楽環境
●メンタルハーモニー
●シェイクハンズ・シェイクハーツ
●右脳のはたらき
●リズム
●共鳴する声帯
●ハーモニー
●倍音
第五章 何を歌ってきたのだろう
〜高齢者のための曲目リスト〜
●あたたかい交流のために
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百花斉放・・・・・すべての花が一時に開花する様子をこのようにいうのだそうです。百歌斉放・・・・・すべての歌がもう一度心の中で眠りを覚ます事を願って、このように名付けました。大正ロマン(浪漫)から昭和パッション(情熱)までの名曲を牧野が歌ってゆきます。先ずは第一弾!!懐かしさからはじめてみます。アコースティックにピアノだけの伴奏で唄ってみました。あなたは、心の中でこんなプログラムを待っていませんでしたか? |
ゴンドラの唄
宵待草
琵琶湖周航の歌
故郷
私の青空
月光価千金
胸の振り子
時には昔の話を
黄昏のビギン
酒と泪と男と女
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旧友再会
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