音楽家がみると世の中は
このように見えてくる
不思議!
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■200号を突破した、あのメルマガのバックナンバー004号
ファド
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「つれづれ音楽生活のすすめ」 VoL. 00004
作者:ヴォーカリスト 牧野 俊浩 03/12/08
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==================================■今日のバイブレーション■
国の王が音楽を愛していれば、その国に悪事は、ほとんどない
(孟子:中国の思想家)
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●今日のバイブレーションから思い浮かんだ事●
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まったく、うんざりする事件のオンパレードだ。この国の感覚というもの
はどこまで劣化してゆくのか、恐ろしい時代である。そしてまた、否応なく
メディアの牢獄にとらわれているがために、それらの報道にふれるたびに、
鈍化してゆく自分の感性が、また情けない。
現首相は決して「王」ではないが、少なくともわが国を代表する人物であ
る。オペラを愛し、プレスリーを好み、若い世代の音楽にも理解を示すとい
う、文化的には私たちのジャンルの人間には実に頼もしい逸材である。
けれど、私たちが生きている現代は上記のように、決して平穏ではない。
いったい、孟子の生きた時代の音楽はどのようなものであったのか。紀元前
300年という年代は、どのようにも推測ができないのであるが、なにしろ
音楽という文化の地位は特別なものであったようである。
もう一人の哲人、孔子もこのように音楽を評している。
「仁徳は文化の柱 音楽はその柱に咲く花」
仁徳とは、人を思いやる心である。その花(象徴)として音楽があるといわ
しめた音楽に出会いたい!そのような音楽を愛する王の施策は、滋味に溢れ
ていたに違いない。
どのような文明もライフサイクルをもつから、滅びの日を迎えることは避
けがたい事実であるとは考える。
でも、滅びのスタイルにもこだわりたいのです。
もし、本当に音楽を愛しているならば、その命である「仁徳」の心を思い出
して欲しいし、もしも、音楽的思考法を政策に反映することをお考えならば、
起承転結でも序破急でもいいから、ぼちぼちテーマ提示に入りませんか。
長すぎたイントロダクションのお陰で、国民は疲弊しきっていますよ!
ねえ、小泉さん!!
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■おすすめ■
ポルトガルの民謡といえば、ファド。港で男たちの帰りを待つ歌が多い。
アマリア・ロドリゲスという偉大な歌手にとどめをさすかと思われていたが、
実はそうでもない。今の私の恋人は、ドゥルス・ポンテス。
リチャード・ギア主演の映画「真実の行方」の随所に流れていた、流麗で、
何ともいえず切ない声で歌われる歌の虜になったのが4,5年前。TUTAYAで
借りたレンタルビデオを何度も見直して、エンディング部分で歌手の名前を
発見。今まで聴いた事がない歌手であった。歌のタイトルは「海の歌」
やっと見つけたCDにはその歌がはいっていなかったが、優しい北海道の友
人がその後すぐにみつけて送ってくれた。
これ、いいです!写真に写っている彼女にもべたぼれ。
ファドを聴いて、泣くのは気持ちがいい。
ポルトガル語を理解しようとする気持ちなどさらりとすてて、素直に彼女の
声に染まってみるとわかる。悲しみは、人の心を強くする。
壇一雄という作家はポルトガルを、こよなく愛したそうだ。
「火宅の人」の行間に流れる、静かで深い悲しみの正体は、ファドそのもの
であったような気がする。
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■今日一番の耳ご馳走■
大学時代は商学部に在籍をしていました。まあ、青春の蹉跌といいますか、
人生には、色々な仕掛けがしてあるもので、手の打ち時、打ち所を、わきまえ
るのも、大人になる一歩と、しぶしぶ納得した上での結論でした。
いわゆる、今時の流行言葉でいうならば、モチベーションとしては、それほ
ど高い選択ではなかったといえます。 案の定、あきない(商い)つもりが、
すぐ飽きて、さてどうしたものかという重大な悩みは、すぐにやってきました。
そういった状況でも、ゼミの選択では面白い材料をみつけました。
当時は、先端理論であったと思いますが「マーケティング」です。人の購買
意欲とその行動への動機付け。その中でも、キャッチコピーのインパクトは、
なかなか馬鹿にできない代物であると納得。当時はまだ商品名の羅列や連呼調
が優勢でしたが、そういうなかで「アイデアル洋傘」のCMには一際、群を抜
いた魅力を感じました。雨の階段を上がる植木等の足元から、水滴がひとつぶ
跳ねて吹き出しとなり、そのなかに「アイデアル」と文字が浮き出す仕掛け。
今のCGなどを使えば、チョイチョイというほどのことでしょうが、ポエジ
ー(詩情)をTVCMに持ち込んだ手法は、実に新鮮でした。
最近のCMは、ラジオもTVもドラマ仕立てのものが多く、それなりに面白
くはあるのですが、言葉の力をあまり感じさせません。言葉の氾濫は、かえっ
てウザイ。かつてのような詩情を求めていた時に、電車の中吊り広告で、良い
フレーズに出会いました。
「いつのまにか大人になって いつのまにか音楽のそばにいない」
大人のために生まれた音 Adults only Audio
コンポシステムの宣伝ですが、なんか、いいと思いません?
思わず、ポケットから紙切れを取り出してメモっていました。
声として聴いたわけではないですから、「今日一番の耳ご馳走」のコラムには、
収まらない素材ですが、森本レオあたりの声で、静かに語られると、同世代付
近の大人としてはズキーンとくるかも。
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●編集後記●
昨夜は、私の姪の結婚式にでかけました。すべて、若い二人の構成による、
実にさっぱりとした素敵な、そしてお料理のオイシイ会でした。
でもって、初めてウェディング・ベルの音を聴くことになりました。
教会での式を終えたあと、新郎新婦が庭に続く階段の上にたって、初めての、
共同作業という段取りでしょうか。まあ、披露宴に出る回数よりも、親戚縁者
として結婚式にでる機会は少なくてあたりまえでしょうが、ベルの音色をこの
ようにして聴くというのは、初めての経験でした。自分の結婚式は、友人を集
めての飲み会みたいなものでしたし、一昨年の息子の式はレストランウエディ
ングという洒落た形でしたが、ベルは鳴らしませんでした。
二人の引く紐で、中空の鐘楼にゆれる金色のベル。いいものですねえ。
マイフェアレディの中のコーラスナンバー、「教会に行こう」を思い出しまし
た。当時放映されていたNHKの「歌はともだち」で、この歌を歌ったのが、
私の正式なテレビデビューとなりました。今から30年近くも前の話。
このたび門出をする若い二人と、ほぼ同じ年代だったのですねえ・・・。
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■「つれづれ音楽生活のすすめ」 00004号 2003/12/8
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牧野俊浩は、音楽の力を伝えるために、全国でステージ活動をしたり、
高齢者施設で歌をきいてもらったり、お話をしたりしています。
そんな実績をもとにして1999年に一冊の本を書き上げました。
いまだにそこそこ売れ続けています。
但し一般書店では埋もれてしまっているでしょうねえ。
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音楽は言葉をこえて
何とかしてして他人の心に触れたいという願い
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第一章 癒しの時代
●今なぜセラピーなのか
●音楽の力
●音楽セラピーの役割
第二章 音楽セラピーとはなにか
●音楽セラピーの歴史
●能動的音楽セラピー
●受動的音楽セラピー
●新時代の音楽セラピー
第三章 青音協の役割
第四章 私のセラピー観
〜共鳴としての音楽セラピー〜
●多様性を取り込む
●ふれあい
●模倣から共鳴へ
●音楽環境
●メンタルハーモニー
●シェイクハンズ・シェイクハーツ
●右脳のはたらき
●リズム
●共鳴する声帯
●ハーモニー
●倍音
第五章 何を歌ってきたのだろう
〜高齢者のための曲目リスト〜
●あたたかい交流のために
●時代の歌
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様々なセラピーが話題になっていますが、人それぞれの心の中の眠るメロディを呼び覚ます音楽セラピー。クオリティオブライフ(人生の質)を高める音楽セラピーをわかりやすく解説した話題の書です。
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■百歌斉放
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百花斉放・・・・・すべての花が一時に開花する様子をこのようにいうのだそうです。百歌斉放・・・・・すべての歌がもう一度心の中で眠りを覚ます事を願って、このように名付けました。大正ロマン(浪漫)から昭和パッション(情熱)までの名曲を牧野が歌ってゆきます。先ずは第一弾!!懐かしさからはじめてみます。アコースティックにピアノだけの伴奏で唄ってみました。あなたは、心の中でこんなプログラムを待っていませんでしたか? |
ゴンドラの唄
宵待草
琵琶湖周航の歌
故郷
私の青空
月光価千金
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時には昔の話を
黄昏のビギン
酒と泪と男と女
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